パレスチナ
壊滅的な飢餓に直面する人
110万人
国連WFPが毎月ガザで支援を届けている人
145万人以上
2024年末までに国連WFPが必要とする資金
7億6000万米ドル
いまだかつてない人道危機の苦境の中で 「パレスチナ緊急支援募金」への更なる協力のお願い
食料セットを運ぶ子どもたち。国連WFPは各家庭に毎月、缶詰など様々な食料が入った箱を2つと小麦粉25kgを提供しています。受け取った食料だけしか食べるものがない家族もいます。
2024.10.7
パレスチナ、ガザ地区は、昨年10月7日に紛争が激化し、国連WFPの緊急支援活動が始動してから約1年が経ちますが、未だかつてない人道危機の苦境に立たされています。
昨年10月以降、8,878台以上の国連WFPのトラックが少なくとも14万1,919トンの食料をガザに届けました。ガザ地区の人口の96%が深刻な急性の飢餓に直面しており、このうち50万人以上の人びとが、飢餓のレベルが最も重く、命に関わるような「壊滅的な飢餓」に瀕しています。
当初、飢餓の深刻化が心配されたガザ地区北部では、食料配給や栄養サービスの増加により、さらなる悪化を食い止められています。それでも紛争が続く限り、ガザ地区全体における飢餓の危険性は依然として高いままです。国連WFPは、毎月ガザ地区全体で100万人以上の人びとを支援していますが、南部や中央部への支援アクセスが限られているため、配給量を減らさざるを得ない状況です。そのような中でも、南部のラファから新たに避難してきた家族に温かい食事を優先して提供しています。
また、ヨルダン川西岸地区の状況は急速に悪化しており、大規模なイスラエル軍の作戦によって多くの死傷者が出ています。
国連WFPは9月の第1週だけで、ガザ地区とヨルダン川西岸地区で、ガザの22万4,000人を含む計36万5,000人近くの人びとに支援を行いました。しかし厳しい冬が近づく中、ガザ地区の状況がさらに悪化し、道路の損壊により、人びとの生存に不可欠な食料、水、医薬品、衛生用品の輸送が困難になることが強く懸念されています。
2024.6.11
国連WFP協会は、引き続き、パレスチナ緊急食料支援を受付中。
戦争が始まって半年近く、ガザ地区人口の半数が壊滅的な飢餓に直面
2024.4.5
飢えに泣き叫び、栄養不良で亡くなっていく子どもたち。銃撃に遭う危険を冒しても物資を運ぶ輸送隊のトラックに駆け寄る人びと、家畜の飼料や木の葉や草で作ったスープで生き延びる人びと。人道的大惨事をさらに悪化させる恐れのあるレベルの絶望と食料不足。
これらは、3月18日(月)に発表された恐ろしい飢餓の数の裏にある現実です。ガザ北部の県で数週間以内に30万人が飢きんに直面すると見られています。
総合的食料安全保障レベル分類(IPC)と呼ばれる専門家による急性食料不安の分析によると、ガザ地区で110万人が壊滅的飢餓に見舞われており、この数はわずか3ヶ月で倍増しています。壊滅的飢餓に直面している人のほぼ4分の3は人道的アクセスが厳しく制限されているガザ地区北部にいます。IPCの調査結果では、今から5月までの間に飢きんが発生すると予測されています。
状況の転換の可能性はまだ残されていると彼や他の人道支援者たちは言います。停戦が実現し、人道支援スタッフと物資が自由に行き来できるようになり、ガザ地区の人びとが安全に支援にアクセスできるようになれば、国連WFPは1カ月に100万人以上の空腹に苦しむ人に十分な食料を供給するために、急速に支援規模を拡大することができます。昨年11月の短い戦闘休止期間だけでも、国連WFPとパートナー団体は、食料配給拠点を二倍に増やし、戦闘中の平均的な一週間よりも四倍の支援物資を届けることができました。
停戦への期待の一方で、現在ガザ地区に入れるのはうまくいっても一日200台です。同地区では少なくともトラック300台分の人道支援物資が必要とされています。ラファとケレム・シャロームという2つの検問所が開かれていますが、そこにも長蛇の列ができています。空中投下、そして今回の初の海上輸送によって、命を救うための食料を届けましたが、現地の飢餓の状況はそれらの方法では対処できません。
「こんな小さな場所に人びとは閉じ込められています」ホリングワースは付け加えます。「世界は対応してくれていない、世界はガザを気にかけてくれないと感じているのです」
国連は、イスラエル軍がラファに地上侵攻し、避難民に再び避難を強いたり、さらなる危険にさらすことになれば、ガザの人道危機はさらに悪化する危険があると警告しています。
ガザ地区の飢餓の分析
2024.3.19
先ほど発表された報告書によると、ガザ地区では、壊滅的な飢餓(最も深刻な5段階目)に直面している人の数が110万人と、3カ月前と比べ2倍になりました。
北部では飢きんが差し迫っています。
悲惨なことに、飢きんが宣言されたときには、すでに手遅れです。何千人もの人びとがすでに飢えで命を落としていることを意味します。
国連WFPは、飢きんを未然に防ぎ、人びとを飢餓の淵から遠ざけるための専門性、現場でのプレゼンス、活動規模を備えています。
国連WFPは飢きんを回避するために24時間体制で活動していますが、そのための資金を緊急に必要としています。みなさまのご理解とご支援をお願いいたします。
国連WFP副事務局長カール・スコウが24年3月15日にNHKの取材を受けました。
2024.3.15
NHK NEWS WEB 2024年3月15日 19時20分
“ガザ地区は世界最悪の人道危機 食料の支援は一刻争う”
※下記のURLは外部サイト(NHK NEWS WEB)へ遷移します。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240315/k10014392331000.html
※NHK NEWS WEBにて掲載が終わると遷移先URLはご覧いただけません。
スコウ副事務局長は、ガザ北部の飢餓の状況、食料配給地点での様子について語ったほか、「住民の飢えを解消する唯一の方法は、安全な陸上のルートを確保することだ 」と強調しました。安全に支援を届けることの難しさ、配給場所での悲惨な状況、空中投下への見解についても取材で答えています。「日本の皆さんにも事実に目を向けて身近な問題として捉えてほしい」と語りました。
国連WFPはパレスチナでの活動のために、2024年末までに緊急に7億6000万米ドルを呼びかけへ。
2024.3.5
ガザ地区における紛争が急激にエスカレートし、全人口にあたる約220万人が危機的またはそれ以上のレベルの深刻な飢餓(急性食料不安)に直面しています。子どもの栄養不安の割合は世界で最も高く、2歳未満の子どもの6人に1人が急性栄養不良に陥っています。
何十万人もの人びとが過密状態の避難所や病院に追い込まれ、食料や水が不足しています。国連世界食糧計画(国連WFP)は、2023年10月以降、ガザ地区とヨルダン川西岸地区の140万人に緊急食料支援と現金支援を届けてきました。しかし戦線の移動、治安の悪化により、支援を受け取る住民や支援を届ける職員を危険にさらすことなく食料を届けることが不可能となり、国連WFPは北部への輸送の一時停止を余儀なくされています。
国連WFPとパートナー機関が緊急支援を安全に届けられる場所の数は急速に減少しており、何十万人もの人が支援を断たれる危険にさらされています。人道支援を拡大しなければ、飢餓と病気の致命的な組み合わせが、多くの子どもたち、妊婦、若い母親の命を奪う可能性があります。
飢きんを防ぐために、国連WFPとパートナー機関はガザ地区への搬入経路の増加、そしてガザ地区全域で人道支援を行えるようにするためのアクセスを必要としています。
国連WFPは、支援を提供して苦しみに終止符を打つために、即時の人道的停戦、すべての国境検問所の開通、商業貨物の搬入再開を求めています。国連WFPはパレスチナでの活動のために、2024年末までに緊急に7億6000万米ドルを必要としています。
国連WFPはパレスチナでの活動のために、2024年末までに緊急に7億6000万米ドルを呼びかけへ。
2024.3.5
ガザ地区における紛争が急激にエスカレートし、全人口にあたる約220万人が危機的またはそれ以上のレベルの深刻な飢餓(急性食料不安)に直面しています。子どもの栄養不安の割合は世界で最も高く、2歳未満の子どもの6人に1人が急性栄養不良に陥っています。
何十万人もの人びとが過密状態の避難所や病院に追い込まれ、食料や水が不足しています。国連世界食糧計画(国連WFP)は、2023年10月以降、ガザ地区とヨルダン川西岸地区の140万人に緊急食料支援と現金支援を届けてきました。しかし戦線の移動、治安の悪化により、支援を受け取る住民や支援を届ける職員を危険にさらすことなく食料を届けることが不可能となり、国連WFPは北部への輸送の一時停止を余儀なくされています。
国連WFPとパートナー機関が緊急支援を安全に届けられる場所の数は急速に減少しており、何十万人もの人が支援を断たれる危険にさらされています。人道支援を拡大しなければ、飢餓と病気の致命的な組み合わせが、多くの子どもたち、妊婦、若い母親の命を奪う可能性があります。
飢きんを防ぐために、国連WFPとパートナー機関はガザ地区への搬入経路の増加、そしてガザ地区全域で人道支援を行えるようにするためのアクセスを必要としています。
国連WFPは、支援を提供して苦しみに終止符を打つために、即時の人道的停戦、すべての国境検問所の開通、商業貨物の搬入再開を求めています。国連WFPはパレスチナでの活動のために、2024年末までに緊急に7億6000万米ドルを必要としています。
国連WFP協会は、パレスチナ緊急食糧支援へのご協力をお願いしております。
2024.3.1
池袋駅東口の目の前に位置する「池袋ヒットビジョン」では、3/4~3/10まで映像が流れます。
2024.1.17
ガザ地区で、戦闘が始まって100日。
2024.1.16
人口220万人のガザ地区において、国連WFPはこれまでに140万人に食料支援を届けました。
運んだ食料
57万食
温かい食事
145万人以上
パン
710万個
100日近くが経過した今も、ガザ地区では食料へのニーズが高まっています。
2024.1.4
ガザ地区における緊急食料支援へのニーズは引き続き急増していることから、国連WFPは、緊急支援を2024年4月まで継続する資金として、約3億1,400万ドルを必要としています。現在、ガザ地区に集まっている資金は、その58パーセントにすぎません。皆さまからのあたたかい支援で、現地の人々に食料を届けることができます。
ガザ住民は壊滅的な飢餓に直面 紛争が続けば飢きんも:IPC報告書
2023.12.21
ローマ – ガザ地区の4世帯に1世帯以上が現在極度の飢餓に直面しており、今後十分な食料、清潔な水、医療や衛生へのアクセスが回復しない限り、飢きんが発生する危険性があることが、本日発表された総合的食料安全保障レベル分類(IPC)報告書で明らかになりました。IPCは、国際的に認められた科学的基準に従って、食料危機の深刻度と規模を判断するためにデータを分析するマルチステークホルダー・プラットフォームです。
IPC報告書は、ガザ住民の26%(576,600人)が食料を得るための手段を使い果たし、最も深刻なフェーズである壊滅的飢餓(IPCフェーズ5)に直面しており、現在の激しい戦闘と人道的アクセスが制限されている状況が続けば、今後6ヶ月以内に飢きんが発生する危険性があると報告しています。
国連世界食糧計画(WFP)やその他の国連機関、非政府組織のデータを含む、最新のガザ地区の食料安全保障調査によると、ガザの全人口にあたるおよそ220万人が、危機的またはそれ以上のレベルの深刻な飢餓(急性食料不安)に直面していることがわかっています。
瀬戸際に立つガザ:4人に1人が極度の飢餓に直面
2023.12.20
ガザでは、十分な食料、清潔な水、医療や衛生へのアクセスが早急に回復しない限り、飢きんが発生する危険性があります。ガザ地区の全人口にあたる約220万人が、危機的あるいはそれ以上のレベルの食料不安に苦しんでいます。
戦闘が開始されてから10週間が経過しましたが、紛争が収まる兆しはありません。人道的アクセスは著しく縮小しており、支援活動を行うために必要な基本サービスは崩壊し、人道支援従事者は自分たちの命や安全も脅かされながらも、任務を遂行しています。
ガザを訪問した国連WFP副事務局長による声明
2023.12.8
カール・スコウ国連WFP副事務局長:「私たちは今日ガザを訪れましたが、ここで目にした恐怖、混乱、絶望は私の想像をはるかに超えていました。」
「倉庫の混乱、何千人もの人が絶望的な空腹状態にある食料配給拠点、陳列棚が空のスーパーマーケット、トイレが破裂した過密状態の避難所。そして爆弾の鈍い音が、私たちがこの訪問の間に耳にした音でした。
ガザの住民は絶望しています。女性や子どもたちの目には恐怖が浮かんでいます。冬が近づくにつれ、ガザの人びとは、不衛生な避難所や路上に押し込められ、病気が蔓延し、十分な食料もありません。
7日間の戦闘の休止期間中、国連WFPは状況が整えば食料を届けることができることを示しました。私たちはトラックに食料を積んでいますが、ガザ地区への行き来を可能にする検問所は一つでは足りません。そして、トラックが地区内に入った後も、全ての場所にいるパレスチナ人に食料を届けるために、自由で安全な経路が必要です。
これは人道的停戦があって初めて可能になることであり、最終的にはこの紛争を終結させる必要があります。」
ガザ地区における人道的大惨事の拡大に関する国連WFPの声明
2023.12.5
ローマーガザ地区における戦闘の再開は、すでに市民を襲っている食料危機の大惨事をさらに悪化させることになります。
戦闘が7日間休止したことにより、国連世界食糧計画(国連WFP)とパートナー機関は、人道支援を拡大するための安全を確保することができました。この期間に、避難所の外に設置された食料配給拠点の数を二倍以上増やし、北部の一部地域を含め、これまでアクセスできなかった場所に食料を届けました。国連WFPは、わずか1週間で約25万人を支援しました。
非常に残念なことに、この切実に必要とされていた前進は、今は失われています。戦闘の再開によって、支援物資の配布はほぼ不可能となり、人道支援に携わる人の命も危険にさらされています。なによりも、支援食料だけが唯一の生命線である200万人を超えるガザ地区の市民にとって、これは大惨事を意味します。
人道支援者は、ガザ地区全域に命を救うための緊急支援を届けるために、安全で、妨げられることのない、継続的なアクセスを必要としています。すべての当事者は、国際人道法の下での義務を守らなければなりません。
国連WFPは人道的停戦を呼びかけるとともに、すべての指導者に対し、この悲惨な紛争の影響を受けているすべての家族の苦しみを終わらせるため、政治的解決策を緊急に見出すよう強く求めます。
爆撃と飢餓がガザを襲う中、国連WFPとパートナーは支援を強化
2023.11.22
絶え間ない砲撃と深刻な燃料とガス不足は、ガザ地区の生命線を遮断させ、あらゆる人道支援活動を妨げています。危機が始まって以来、国連WFPが提供できる食料支援のわずか10%しか、ガザ地区には届いていません。国連WFPは、食料を届け、命を繋ぎ止めるための支援活動を行うために、あらゆる関係者と協力して、できること全てを行っています。
ガザ戦闘の人道的休止に関する国連WFPシンディ・マケイン事務局長の声明
2023.11.22
「11月22日のガザでの戦闘の人道的休止の合意は、重要かつ歓迎すべき第一歩です。ガザのほぼすべての市民が飢餓に脅かされている今、食料やその他の支援物資を切実に必要としている人に届けるために、この合意は完全に守られる必要があります。
国連WFPは、ガザ地区内への安全なアクセスが認められ次第、支援を拡大するために急速に動員しています。国連WFPのトラックはラファ検問所で待機しており、ガザ全土の避難所や家で暮らす住民への食料と、パン工場が営業を再開するための小麦粉を積んでいます。必要な物資をトラックで運搬するため、そして毎日何十万人もの人びとのライフラインであるパンが再び手に入れられるようにするために、私は燃料搬入に関する合意の実現も期待しています。
この合意は重要な第一歩ではありますが、4日間の休戦で届けられる支援では、この困窮の海に大きな変化をもたらすことはできません。真の休息を得るためには、この人道的休止を継続させ、大規模な支援を安定的に届けつづける必要があります。
今、何よりも必要なのは平和です。私は指導者たちに、この恐ろしい紛争を終わらせるために、今回の休止を戦闘縮小への道筋とするよう呼びかけます。」
‐国連WFPシンディ・マケイン事務局長の声明(11月22日時点)
ガザ地区における人道支援のニーズ急増
2023.11.11紛争が始まって1カ月がたち、ガザの人道状況はますます悲惨さを増しています。水、食料、電力、燃料の不足は深刻化し、最も基本的な人道的ニーズは人びとから奪われています。 複数の医療施設は、燃料不足のために閉鎖を余儀なくされ、人々に重要な医療サービスを提供できていません。ヨルダン川西岸地区は、エスカレートする暴力、拘束、移動制限に悩まされています。何十万人ものパレスチナ人が労働許可を失い、ヨルダン川西岸を離れることができない状況に陥っています。このため、経済はさらなる悪化の危機にさらされています。
これまでに、72台の国連WFPトラックが、1,291トンの命を救うための食料を積んでラファ検問所からガザに入りました。国連WFPは、ガザとヨルダン川西岸地区の避難所やコミュニティで、764,000人以上に重要な食料と現金支援を提供してきました。国連WFPは基本的な通信接続を回復することで、支援活動を再開することができましたが、F暴力の激化、大規模な破壊、燃料、電気、調理用ガスの不足、そしてガザ内外においてスタッフを交代させられないことから、国連WFPの活動は依然として制限されています。
国連 WFPは、エジプト赤新月社からの協力を得て、スタッフをエジプトのアリーシュに派遣し、ラファ検問所を通じてガザに必要な支援を届けるとともに、パレスチナ赤新月社への支援も拡大しています。
ニーズが急増する中、国連WFPは110万人の被災者に対する緊急対応を12月まで継続するために、少なくとも1億1200万米ドルを必要としています。
もともとガザには130ものパン屋がありましたが、11のパン屋が空爆で破壊され、残りのほとんどのパン屋は、機械を動かす燃料も底をついたことから、ガザの人々の主食であるパンの供給は事実上ストップしています。現地の人々はパンを買うために命がけで何時間も列に並びますが、手ぶらで帰ってくる人がほとんどです。国連WFPは、営業を続けている店で人びとが食料品を購入できるよう、現金支給での支援を続けています。11月、WFPはガザとヨルダン川西岸で58万人に電子バウチャーを提供しました。
ガザ紛争:戦闘が4週目に突入、国連WFPは飢餓の拡大を警告
10月29日
国連世界食糧計画(WFP)が一部の食料物資を保管している、ガザ中央地区にある国連運営の倉庫に数千人の市民が侵入しました。前日には24時間の通信遮断や継続的なアクセス障害のため、国連WFPのすべての活動が一時停止し、職員とパートナー組織が短期的に通信不能となりました。侵入された倉庫は、避難している家庭への配給前に、エジプトから送り込まれた人道支援物資の一部を補完するために使われ、主に缶詰、小麦粉、ひまわり油など、約80トンの食料品が備蓄されていました。
国連WFPは、現在飢餓状態にある100万人以上の人びとへの食料支援を予定しています。これまで、ガザ地区とヨルダン川西岸地区において635,200人以上に緊急食料と現金支援を届けました。
「数日以内に店から基本的な食料品は底をつくだろう」と国連WFP パレスチナ事務所のサーメル・アブドルジャーベル代表は話します。「インフラが損壊し、燃料が不足しているため、既存の在庫があっても店や人びとに届かないのです。私たちが協力しているパン工場の数は日に日に減っています。パンを製造するのに十分な水も電気もありません。避難所が過密状態にある一方で、私たちが被災者に支援を届けられる力が限られてきており、配給するパンの量を減らさざるを得なくなっています。」
パレスチナの人口の約3分の1にあたる184万人が食料不安に陥っています。国連WFPは、ガザ地区とヨルダン川西岸地区で、条件が整えば、今後30日間で80万5,000人に、切実に必要とされている食料、水、その他の必要な物資を届けることを目標としています。
国連WFPは、この緊急事態に対処するために、今後3カ月間で7,400万米ドルを緊急に必要としています。
10月16日(月)の時点で、国連WFPは国連指定の避難所92ヶ所にいる避難民約22万人に温かいパンを提供し、30ヶ所の避難所で17万人の避難民にパンを届けています。何万世帯もの家族が避難しており、避難所1カ所あたりの人数は3倍近くに増加しています。
国連WFPがガザ地区とヨルダン川西岸地区で重要な食料支援を届ける。
数千世帯への支援継続に
人道回廊の設置と資金が不可欠
2023.10.11
これまでにガザ地区で26万4000人が家を追われ、紛争が急速に激化しているガザ地区とヨルダン川西岸地区で、食料ニーズの急増に対応するために食料支援が届けられています。
国連WFPは、緊急人道支援を届けるための人道回廊、国境開放、砲撃からの保護を呼びかけています。
国連WFPが切実に必要とされている支援を提供し続けるためには、現地へのアクセスとともに、資金の増加も不可欠です。国連WFPはこの緊急事態に対処するため、今後4週間で1,730万米ドルを緊急に必要としています。1カ月分の緊急人道支援と6カ月分の通常支援を合わせると、今後6カ月間で4,480万米ドルが必要です。
紛争が激化する前から食料不安のレベルは危険なほどに高く、パレスチナでは人口の3分の1にあたる180万人が食料不安に直面しています。
国連WFPが計画している緊急支援には、国連の避難所で暮らす国内避難民20万人へのパンと缶詰の配布、避難所の外で暮らす10万人への現金支援、ホストコミュニティの30万人への食料の現物支援、そして紛争激化以前から国連WFPの支援を受けている20万5000人への食料と現金支援が含まれます。
国連WFP、ガザ地区への救援や人道支援の搬入を可能にさせる人道回廊の設置を呼びかける
2023.10.10
国連世界食糧計画(国連WFP)は、ガザ地区とヨルダン川西岸地区で、食料や水、その他の必要な物資を手に入れることができず、悲惨な状況に直面している80万人以上に対して、生存に欠かせない食料支援を提供するための緊急活動を開始しました。
国連WFPは、ガザ地区への救援や人道支援の搬入を可能にさせる人道回廊の設置を呼びかけるとともに、職員と必要物資のための安全で妨害されることのない経路の確保を求めています。
この危機的状況に対処するためには、今後4週間で1730万米ドルが必要になると見込まれています。
パレスチナからの最新情報:
・9日(月)、国連WFPは、7万3,000人にすぐに食べられる食料を提供しました。インフラの損傷により、食料生産と流通網は深刻な混乱に陥っており、食料、水、電気といった生存に必要な資源が不足しているガザ地区の避難所で、避難民への食料配給が連日続けられています。
・国連WFPは、ガザ地区とヨルダン川西岸地区の16万4,000人に対し、現金支援を開始しています。電子バウチャーは、地元の商店で食料と引き換えることができます。国連WFPは、現地の商店の食料品の供給が不足しつつあることを懸念しています。
国連WFPとは
国連WFPは、飢餓と貧困をなくすことを使命に活動する国連唯一の食料支援機関です。120以上の国や地域に拠点を置き、年間1億5,000万人以上に支援を行い飢餓と闘っています。緊急食料支援や自立支援を行い、何百万人もの命を救う活動をしてきました。飢餓との闘いへの功績等の活動において、2020年にノーベル平和賞を受賞しました。
国連WFPとは国連機関であるWFP国連世界食糧計画と
それを支援する認定NPO法人である国連WFP協会との総称です。
国連WFPへのご寄付はWFP協会(認定NPO法人)が窓口です。
国連WFP協会へのご寄付は税制上優遇措置が受けられます。